MSSの体裁テンプレート。

これを受けてISOは、バラバラになってしまったMSSのうち、特に規格が「標準化するにはこれをしなさい」と要求する事柄について、共通一本化するべく2006年2月にある組織を設置した。
3つの委員会と一つのワーキングからなるその名もISO/TMB/TAG13/JTCGだ。
このJTCGによってISOマネジメントシステム規格自体の基本的な構造、つまりテンプレートのようなものがつくられこれを、HLS(High Level Structure、ハイレベルストラクチャー、日本語で「上位構造」)として世に送り出した。

その内容は規格書そのものの章だて(要するに目次の大項目)に関するもので、項番1〜10までの項目からなる、まさにテンプレートそのもの。これをどの規格にも当てはめることで、各規格の整合性を確保することが目的だ。 またこれともう一つ、MSS共通テキスト(要求事項)及び共通用語・定義があり、例えば上位構造項目4の中には4.1、4.2…などの要求事項が入るよ、ということが、用語の定義とともに並んでいる。(目次の小項目)

これらを全ての規格に適用することで、一本化を目指すのだが、新しく作る規格だけでなく、既に存在する規格にも適用しなければならず、そのタイミングが、規格改正のタイミング、ということらしい。
そう言うわけで、今回の規格改正からISO/IEC27001は章だてが変わっており、このHLSとMSS共通テキストを採用したところが大きな変更点の最初の一歩ということになる。